2013年11月15日金曜日

芝生の上での青空市(つづき)









もう一つ憂鬱の種だったのは、このお祭りイベントが市民公園の芝生化以前から行われていたこともあって、多くの車輛が出入りする会場設営・会場撤去作業時にお願いしている芝生に対する配慮がなかなか浸透しているように感じられないということでしたが、そうした点も少しずつ、でも着実に変わってきているようです。


 今回会場設営作業の際にその場におられた業者の方に話しを伺ったところ、作業にあたっては、

・芝生に入る際は極力ハンドルは切らず、まっすぐ入ってまっすぐ出るように。
・雨が降った後は芝生の中には車輛を入れないように。

という指導が市からなされているということでした。これも数年前は「一応言ってはいますが、なかなか聞いてもらえませんよ」と言われていたことですが、すこしずつ変わってきているようです。




 
話の中で「こういう点に注意すれば、芝生は大丈夫ですかね?」と訊かれたので、「もちろん芝生に車輛を入れないのがベストですけど、作業のために必要なときはしょうがないですから、なるべく気をつけてということでお願いします。それから、作業に必要な時以外は、なるべく芝生の外に駐車してくださいね。例えばこの2台のトラックとか(笑)」と指摘すると、「あ!すいません、うっかりしてまして!ホントすいません!」と、こちらが恐縮するぐらい謝られてしまいました。

私が市側に告げ口でもするのではと心配してるのかなとも思いましたが、でもひょっとして、この業者さんが「なるべくなら自分達の作業でこの芝生を傷つけることはしたくない、少なくとも最小限にしたい」と少しでも思っての言葉だったのだとしたら、それはそれは大きな変化です。嬉しいですね。



今までにも何度も「なんでこんな美しい芝生に平気で車を乗り入れられるんだろう」「なんでわざわざ車や荷物を芝生の上に置くんだろう。土の上に空きスペースがあるのに」と残念に思ったものですが、こういうのもきっと、悪気があったり、私達の活動や芝生がないがしろにされているということでは全くなくて、単に気がつかなかったり、意識にとまらないだけなのでしょうね。そもそも関心の対象が違うのです。気づいてもらうためにはこちらから伝えなければなりませんし、正しく伝えなければ、伝わるものも伝わらない。

私達の側からああして下さいこうして下さい、これはダメあれはダメと制限するのではなくて、こうした業者の方や出店者の方の方から自分達のイベントでこの芝生を傷めたくない、そのためにはどういう点に気をつければいいのだろうと考えてくれるようになったら、彼らはもう「芝生を傷めるかもしれない危険な利用者」ではなくて、一緒に芝生を育てていく仲間です。そうなるために、いつ何をどう伝えることができるのだろうかと、岩魚の塩焼きを齧りつつ考えた青空市でありました。

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